So-net無料ブログ作成
検索選択

気の先生 [見聞]

【こんなことを見聞きしたシリーズその4】

 十数年前の話。ある集まりに、「気」の一種の技法や治療を指導しているという女性が参加した。その世界ではよく知られた技法である。そして会が終わって打ち上げのときのこと。
 興味があったので、まずは話のとっかかりとして、気とはどういうものなのか、気を感じるというのはどのような感覚なのか、と質問してみた。するとその答は、何かを見たり触ったりしていると、気持ちいいとか悪いとか感じるでしょう、それが気です、というものだった。
 素人にも分かりやすい表現をしているのかなと思い、次に少し突っ込んだ質問をしてみた。
 たとえばここに一台の車があるとする。Aさんはかつて同じ車種にはねられ怪我をしたことがあって、今でもその恐怖からこの車を見かけると嫌な気分になる。そういった経験に由来する感覚と、その車そのものが発している気との違いは、いったいどのように区別しているのか?
 これに対する返事が次のようなものだった。

 気の先生「はあ、なんか難しい哲学的なことを考えるんですねえ。よくわかりません」

 そしてその場からさっと離れていった。上記のような区別を説明できない、もしくは考えたこともなく哲学的(!)な問題だとするような人でも教室を開いて「先生」として気を教えているという現実に、唖然とした。他にこのような人たちと話をしたことはあまりないのだが、この程度の認識しかなくて、伝授された技法を用いるだけで、本当に「気」を操っているのだろうか。何だかとてもあやふやでいい加減な感覚としか言いようがないのだが。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

悪い意味での国粋 [見聞]

【こんなことを見聞きしたシリーズその3】

 十五年ほど前のことか。山手線の電車の中でのこと。
 自分は吊革につかまって立っていた。隣には女子高生らしき二人が立っていて、その前の座席には東南アジア系の外国人が二人坐り、母国語と思われる言語で会話している。
 隣の女子高生Aが女子高生Bに向かって、急に腹立たしげな口調で声高に話し始めた。

 A「てかさー、日本語しゃべろよって思わねー?」
 B「なに?」
 A「日本にいるんだから、日本語使えばいいじゃん」
 B「ん?」
 A「日本にいるんだから外人でも日本語使うべきでしょ」
 B「んー、でもさあ、○○ちゃんが○○ちゃんたちとアメリカに行ったら、○○ちゃんとは英語じゃなくて日本語で喋るでしょ?」
 A「でもさー、(この辺り聞き取れず)じゃん?」
 B「うーん、そうかなあ」

 あまりにも愚かな主張に、座っている外国人が日本語を理解できなければいいと願いつつ、見ると、外国人は二人とも会話を止め、気まずそうに俯いていた。
 どうやら馬鹿な女子高生の言葉を理解していたようだ。
「ああ、もう、本当にごめんなさい…」と心の中で謝ることしか自分にはできなかったのは、情けないけれども、仕方がない。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

昨日は人の身 [見聞]

【こんなことを見聞きしたシリーズその2】

 つい先日のこと。買い物に行こうと玄関から出た直後。
 うちはアパートの二階なのだが、一階の部屋の中で住人の男が何やら叫んでいる。
 どうやら来訪した誰かと扉越しに言い争っているようで、すぐに内容は理解できた。

 住「こちらが悪いことはわかってますよ!」
 客「はい」
 住「返済が遅れているのは謝りますよ! でもねっ、毎日毎日来なくていいでしょう! ほんとにもう、いい加減にしてくれよ!」
 客「はい、じゃまた来まーす」

 こちらは仕事柄、この築四十年の小さな木造アパートに引き籠もっている身ながらも、取り立ての男が下の階に頻繁に来ていたらしいことはまったくわからなかった。
 これまで静かな攻防が続いていた中でついに爆発してしまった感情的な叫びを、たまたま外に出てより鮮明に聞いてしまったということか。
 それにしても。
 明日は我が身だ。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

セクハラ専務 [見聞]

【こんなことを見聞きしたシリーズその1】

 もう十年以上も昔の話。今は潰れてしまった近所の本屋さんでの出来事。
 ぼんやりと本を眺めていたら、すぐ近くで本屋の女主人(詳しくは知らないが経営側のおばさん)とアルバイトの女の子の会話が聞こえてきた。

 主「あら、今日は○○さんは来ないのかしら?」
 ア「さっき連絡があって、もう行きたくないって言ってました」
 主「何かあったのかしらねえ」
 ア「(言いにくそうな口調で)あのう、実は、専務が体を触ってくるのが嫌だからって…」
 主「まあ、そう。専務によく言っておくわ」

 この本屋のおばさんとセクハラ専務は夫婦なのかもしれないが、よくはわからない。
 ただひとつ納得できたのは、この本屋さんでアルバイトの募集をいつも女子学生に限定していた理由だ。その後、たまに男子のバイトの子を見ることもあったのは、専務の発言力が落ちたからだろう。
 ただ、セクハラを知った後のおばさんの台詞は、たいして驚いた感じでもなく、割合に平然としていた。日常茶飯事のことだったのかもしれない。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感